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10限目:僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?

 こんばんは。昨日は駄文を投稿してしまって反省しているぶっそれんれです。どうせ同じ時間を使うなら有益なものを書こうと思いまっす。

 というわけで、今日は四条烏丸大垣書店でこんな本を見つけたので1時間かけて全部読みました。



書店に入る。


本を見つける。


働く…(・∀・)


働いたら負けかなと思ってる(・∀・)


あ、オレ今年就活生だったわ(←ココで本を手にとった



非常に良い本でした。ただ途中(5章辺り。自分の精神的なコストを下げる)ってところで、論理的な話がされず、「精神的なコストを下げるには、その人がどう思うか次第だww」って感じで投げられていた感じが非常に残念でしたが、その点を除けばレビューで4点は書いてもいいかなーという内容でした。


私はきっと将来どこかの企業に就職して、働く。その時、もらえる給与はどのように決定しているのか。そもそも就職して働いて給与を得ることとは、資本主義の社会の中でどのようなシステムで決定されているのか。という、非常に深い部分の話がわかりやすくてよかったです。




その本の結論は極めて簡単で、

  1. 如何に自分の労働コストをかげずに自分の労働によって産める利益(や自分の中の満足感とか)を高めるか。
  2. 如何に自分の労働コストを下げながら自分の労働によって産める利益(や自分の中の満足感とか)を維持するか。

という事に焦点が当てられて後半は進んでいくのですが、その中で登場する考え方の一つに、学習コストの高いものを習得すると、自分の市場価値が上がるというもの。

これは、よく考えなくてもすぐわかることで、例えば医者という仕事は他の仕事に比べて非常に膨大な量と時間の学習を要しそのコストに大して大きな給与が支払われる。という仕組みなんですね。これは納得です。

だから、自分のスキルを高めるような仕事を選ぶといい。もしくは、そう心がけるといいよ。というような内容なのですが。


世の中にはそんな都合のいい仕事ばかりではないです。むしろ、そんな仕事のほうが少ないんじゃないかなと思っています。


最もわかりやすいのが家事や清掃ですね。誰でもできることは価値が低いし、スキルアップなんて概念も殆ど無い。けれど、誰かはやらなきゃ社会が回らないのです。だって、トイレ一ヶ月放置したら悲惨なことになりますよ。「スキルアップできないし…」「誰でもできるし俺がやる必要はないし…」って言って誰もしないわけに行かないのです。かといって、その役目を引き受けてしまうとその時間はその労働のためだけに使われる。だから誰も進んで引き受けない…。


このようなジレンマ、実はいまの就活の現場で顕著なんじゃないかな?と思っています。そうです。若者はわかっています。こんな本読まなくとも、スキルアップしながら、働くほうが有利だってことくらい。だから、有効求人倍率は1以上なのに、大企業や「スキルアップできそうな企業や職種」に学生が偏る。単純労働(だけどやらなきゃいけない仕事)には学生は見向きもしない。



さて、この問題に対して、日本経団連はすごい解決策を示してますね。

「若者が単純労働をしないなら…、移民を受け入れるしかないじゃない…ッ!」

なるほど、確かにアリですねこの解決策。けど、この結果どうなったかは、今の欧州を見ればよく分かるでしょう。うまくいかないのです。

移民を受け入れたって、彼らだって人間です。「労働力」ではないのです。「人間」です。だから、ある程度すれば、「オレだってスキルアップできる会社で働いて、もっと金がほしい」って思うようになります。当たり前です。


だから、この問題は全く根本的な解決になっていない…。



私が考えた解決策なんですけど、2つあります。

ひとつは義務化です。法律で義務化とかをするのは難しいので、例えば会社でのオフィスの清掃は週ごとに担当者を分けてやる。という感じです。昔の日本は結構こんな感じだったらしいです。しかし、一時間で10万円の価値を産める人と,一時間で1万円の価値を産める人、にそれぞれ毎週一時間掃除を義務化すると、どうなるか。1時間で、9万円もの損失が会社に生まれますね。だから、この方法は現実的でないのです。



もう一つは専門化です。こちらのほうがまだ現実的かな?
掃除はバイトとかではなく、掃除のプロがやるんです。プロなんでめっちゃ早かったり、「普通の人はかわねーよこんな道具」を駆使して素晴らしい成果を上げます。日本でもありますよね、清掃業者とか色々と。

専門性があるので、その分学習コストとかがあるから労働単価高いよね。って社会が認知すればいいのです。北欧などの社会福祉の強い国はこのような価値観が浸透しています。




さて、一冊の本を通じて働くってことについて色々考えてみました。

働くって楽じゃないですよね。なんで人間は進化しても進化しても、しんどい生き方を選ぶのか。不思議ですねー…。


という感じで、なんとなく閉まらない終わり方ですが今日はこのへんで終わろうと思います。ではでは☆彡